人間40年以上生きていると、これまでの人生、いろんなステージで大きめの分岐点みたいなところがあったはずです。
「あのとき、あの仕事を選んでいれば...」
「20代のとき付き合ってたあの彼と結婚していれば...」
「あのとき離婚していなければ...」
自分の人生を左右する（と思われる）選択肢が目の前にあらわれたときに、いつも最善の選択ができるとは限りません。そもそも最善の選択ってなんなのか正解は分かりません。
たぶん、どちらの選択をしたとしても「あー、あのとき逆の選択をしておいたらよかったのかもな～」と思うことはあるんでしょうね。だから、その分岐点での選択肢が正解だったのか間違っていたのかというのは考えるだけ無駄だとは思うんです。ですが。
40代になると、こうした「分岐点」があらわれる機会すら少なくなってきます。そもそも人生に選択肢があまりなくなるんですよね。
となると、これから先の人生ずっと同じレールを単調に進んでいくしかないのでしょうか。人生大逆転をはかるにはもう遅すぎるのでしょうか。
もし、40代の今、貯金が3,000万円以上あって、仕事にやりがいがあって、しかもその仕事は定年まで安泰で、文句のつけようがないくらい優しくて真面目で働き者でバッチリ気が合うステキな彼氏や旦那や家族がいて、もしくは、そんな非の打ち所がない旦那や家族に資産が十分にあって...とかそういう「変化を選ぶ方が明らかに損だろ！」というようなポジションをすでにゲットできているのであれば、わざわざ博打に出なくてもいいと思います。守りに入ってもいいと思います。いや、入るべき。
ですが、40代の今、貯金もあまりなくて、仕事は生活のために仕方なくやっていて、独身で、彼氏もいなくて、いてもＤＶとかギャンブラーとかだとしたら？？？ そこまでいかなくても、今の単調な生活から抜け出したいと思うのであれば、40代の今こそが最後の大逆転のチャンスだと思うんです。
でも、今さら人生大逆転なんてできるんでしょうか？
自分で「分岐点」＝チャンスを作らないといけない
10代や20代（ぎりぎり30代も）の頃なら、人生における分岐点というのは自然とやってきたはず。進学、就職、恋愛、結婚（の話）など。ある一定の年齢に到達すると、自然と道を選ばなければいけないというのが人生ですからね。
ところが40代になると、前向きな選択肢のある分岐点というのが自然とやってくることはなくなります。自然とくるのは「病気」とか「介護」とか「リストラ」とか、そういうどちらかと言うとマイナス度の大きい分岐点ばかりです。
自分から動かないかぎり、ポジティブな選択肢を含む分岐点＝チャンスがやってくることはないんです。「割とタイプの男性からプロポーズされる」「今の会社よりいい条件でヘッドハンティングされる」「数千万儲かるような事業に誘われる」そんないい話が、自分が何も動かないのに転がり込んでくることはほぼなくなります。あったとしても嵌め込みの可能性が高くなります（笑）
では、40代というのはもはや人生ノーチャンス、こうしたポジティブな分岐点には遭遇できないのでしょうか？
答えは「No!」そんなことはありません！向こうから来てくれないのであれば、自分で作ればいいのです。というか、自分で作らないといけないんです。
分岐点を作るタイミング
40代ともなると、生活環境は人によってそれぞれ違うとは思いますが、それでもある程度は自分の生活というのが確立しているはずです。たとえ客観的に見ると「ぬるま湯」だったり「底辺」だったり「リア充じゃない」としても、今の生活を自分でキープしているというのはある意味バランスが取れているわけです。
たとえば私の場合ですけど、今の状態というのは「食うには困らない生活」。プラス、ときどき（数少ない）友人と遊びに行ったり、旅行に行ったり、実家の親に贈り物をしたり、そういったことは普通にできるという程度です。そういう意味では困っていません。
でも、将来を考えたとき、老後とかどうなの？？という視点で考えると、安泰とは言えません。独身で子供もいないし、貯金だってスズメの涙ほど。何かの間違いで日本の社会保障制度が飛躍的に改善されて、60歳から年金がたっぷりもらえるようになるなら話は別ですが、現実は逆方向に進んでいるわけですよね。
しかも、今の仕事は完全に「食うため」の仕事です。やりがいとかゼロ。生きていくには困りませんが、40にもなってこれでいいのか！？という疑問が頭をもたげないわけではありません。将来の老後のことを考えるとなおさらです。
こういう疑問が湧き出てくるときというのが、分岐点＝チャンスを作り出すタイミングです。たとえば20代とかのときは、「私の人生、このままでいいのだろうか...！？」と疑問が湧いてきたときに、ちょっと周りを見渡したり友人や先輩に相談するだけで、それは新たなチャンスとなって自然と選択肢を掴むことができました。ですが、40代になると、たとえ友人や先輩に「私さ、今のままでいいのか最近考えちゃってるんだよね～」とか言ってみたところで、返ってくるのは「だよねー（終わり）」とか「まあでも食うに困ってるわけでもないし、冒険しない方がいいよー」とか「へえ～」とか、そんな何の役にも立たないような返事ばかりでしょう。
自分が年を取った分、周りも年を取っているので保守的になっているんです。そして、自分に対する周りからの評価も、40代ともなるとそんなに高くなくなってしまうんです。いくら若いころはポテンシャルが高かった人であっても、今どうなのかが重要なのです。今現在何者でもない凡人の40代にあえて投資をしてくれるような奇特な人はまずいません。
だから、自分でチャンスを作るのです。「このままでいいのだろうか？」という疑問に、自分ですら「ま、いいんじゃん？」という保守的な返事をしてしまうのが40代。現状維持を打破するには、自分が自分にチャンスを与えるしかないんです。
どうやって分岐点＝チャンスを作ればいいの？
20代と40代のステージの違いを見てみましょう。
20代：経験→なし 未来→あり
40代：経験→あり 未来→なし
どうでしょう。真逆ですね。20代は経験はないけど未来がある。40代は経験は豊富だけど未来はない。もちろん人それぞれですが、一般的にはおおむねこういう感じですよね。
それで、分岐点＝チャンスというのは、この「経験」「未来」によって変わると思うんです。
20代は経験がない分怖いものしらずだし、何でもチャレンジできると思っている。そして、自分の選択次第で未来はどうとでもなると思っている。
40代は経験がある分新しいことには及び腰で、何かチャレンジしても失敗するくらいならやらない方がマシと思っている。なぜかと言うと、未来がもうないと思っているから。
たとえば、40代で「私の将来の夢は○○なんだ！」とか宣言する人って少ないですよね。周りの人も、40代の人に「将来なにをしたい？」なんて聞いてこないでしょう。未来がないというのはこういうことを指します。可能性がないと言ってもいいかもしれません。本当にないかどうかは別として、そういう認識を周りも自分も持ってしまうんですよね。
逆に考えると、40代でも未来さえあれば、ポジティブな分岐点＝チャンスを作ることができるのです。しかも経験がある分、間違った選択をしなくてすむ可能性が高いです。だから、40代でポジティブな分岐点＝チャンスを作るには、未来を作ること、「将来こうなりたいな」という具体的なイメージを持つことが最重要です。
「なんでもいいから今の仕事をやめたい...」のような後ろ向きな願望って、あまり未来を感じませんよね。同じ「仕事をやめる」であっても、「将来こういうことをしたい（だから今の仕事やめたい）」というように未来を作るような願望だったら、ポジティブな分岐点＝チャンスになると思いませんか？
「今のままでいいのだろうか？」という疑問がわいてきたら分岐点のタイミングと書きましたが、そのときに「じゃあ、どうなりたいんだろう？」「将来どういう生活したいんだろう？」「何をやったらワクワクするだろう？」とそういう未来の夢となるイメージを描いてみるようにしましょう。
これこそが、人生を変えるモチベーションとなるんです。
40代だって未来を夢見ていい！
とにかく、40代になっても、未来を夢見ちゃいましょう。エネルギーは必要ですが、それに見合うくらいの大きな変化を手に入れることができるかもしれません。
しかも、40代には若い子にはない経験値があります。経験は、失敗を恐れて臆病になる原因にもなりますが、間違った選択をしないための強い味方にもなります。正しい選択＋明るい未来といったら無敵じゃないですか！？
「もうこの年になったら選択肢なんてないしなー」と思うのであれば、それは選択肢がないんではなくて、自分で自分自身の「未来」が見えていないだけなんです。
40代でも人生大逆転は可能です。未来の夢を描いて、これまでの経験を活かせば、夢は一歩ずつ実現に向かっていくはずです。40代だってできるんだコノヤロー！くらいの勢いで夢見ちゃいましょう！